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R6年Ⅱ-1-3 変状のメカニズム/調査/補修

問題

コンクリート構造物の変状には,アルカリシリカ反応,塩害,火害などがある。この3種類の変状の中から1つ選択し,その変状のメカニズムを概説せよ。また,選択した変状の程度を調査する方法,及び変状の程度を考慮した補修方法について述べよ。

答案例:塩害

1.変状のメカニズム
 塩害とは、コンクリート中に塩化物イオンが侵入し、鉄筋コンクリート中の鉄筋腐食を引き起こす現象である。鉄筋は通常、コンクリート中のアルカリ性環境によって不動態皮膜で保護されているが、一定量以上の塩化物イオンが鉄筋表面に到達すると、この不動態皮膜が破壊される。そして酸素と水の供給により鉄筋が腐食すると、腐食生成物が生成、膨張し、コンクリートにひび割れ・剥離・剥落を生じさせる。
2.変状の調査方法
塩化物イオン含有量の測定:コンクリートのコアを採取し、深さ方向の塩化物イオン分布を測定し鉄筋位置における塩化物イオン含有量を確認する。
電磁波レーダ法、電磁誘導法:かぶり厚や鉄筋位置を測定し、鉄筋破断の有無や変状の原因を推定する。
ひび割れ・剥離の目視調査:ひび割れ幅や位置、剥離・剥落の範囲を記録し、劣化の進行状況を把握する。
電気化学的手法:腐食電位、自然電位を測定することで鉄筋の腐食状況を推定する。
3.補修方法
進展期

表面被覆工法:コンクリート表面に塗膜を設けて塩化物イオンや水分の侵入を防止する。
表面含浸工法:シラン系含浸材等を使用して、内部への浸透と水密性の向上を図る。
加速期
断面修復工法:劣化部のはつり出しと鉄筋防錆処理後、ポリマーセメントモルタル等で断面を再構築する。
電気防食工法:犠牲陽極方式または外部電源方式などにより、構造物の表面付近に設置した陽極から、コンクリート中の鋼材へ直流電流を供給することによって、電気化学的に鋼材表面の腐食電池の形成を抑制し、劣化を防止する。

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